去来現

振りまわされることもなく
この地球の上に上手に立っては
どこに運ばれることもなく
ただひたすらに回るだけ

一秒前が過去だと
知ってはいるのだけど
同じ線路を辿ってたら
繰り返しを勘違いしちゃうでしょ


廻る12分割にされた一年はさ
春が来て 夏が来て 秋が来て 最後冬が来るから
全てが変わりゆき儚く思えるの
立ち止って怯えている僕らに
否が応にも昨日を知らせている


遠回りなんかでもなく
ただ単に流れゆく時の中は
何時か終わりを迎えるのに
育みを終えようとしない

一寸先が闇だと
信じられないせいは
終わりを知りやしないから
繰り返しで間違えちゃってるでしょ

ついで24分割にされた一日でさ
朝が来て 昼が来て 夜が来て また一人が来るのは
最期を迎えるための準備体操
寂しさを埋める睡眠行為は
せめて温もりを感じられる様に


それに24分割であまる時間はさ
僕らを進ませる為にある四年越しのプレゼント
カレンダーに刻まれた新たな一日
特別じゃないことを知っているから
過去と未来と現在を生きている
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ようやく春らしい陽気になってきたようで。