ラムネ

少し溶けたかき氷を
熱い身体に飲み込ませ
日差しを受け焦げた肌は
まだ熱を帯びたまま

縁日通りの
氷水を張った中から
取りだされたラムネ

ビー玉を押し込んだ瞬間に
溢れだす泡を見て
左手が少しベタついた

こんな風に騒がしいくらいの
毎日がとても遠く愛おしくて
まだ近づけるくらいには
覚えているつもりだから
泡だてたみたいに
浮いては消えてく



少し錆び付いたゴールの
網に凭れて塞ぎこみ
萎れかけの向日葵のよう
またすぐに起きるから

いつも通りの
明日を見張った所から
押し出された昨日

火玉が垂れ落ちた瞬間に
生まれ来る風を知り
右手で少し温めた

こんな風に騒がしいくらいの
余韻がさらに寂しくさせていて
この季節だけに味わえる
風味が飛んで残こされた
炭酸水だけの
ラムネは苦くて



こんな風に騒がしい日々の
在処をどこか仕舞い忘れていて
何の価値もなさそう見える
捨てるに捨てることもない
空に浮いたままの
ビー玉を集める
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ノスタルジアで出てきたビー玉。

最近夜中に、家から一時間以内の範囲を
よく散歩するのですが
コースは赴くままでいろんなところを回って。

まぁ歩きの範囲内なので
見慣れた景色や懐かしい景色で。

小学校の前にある公衆電話は
夜中に見るとちょっと怖かったりとかして。

選挙の投票にいったときに
グランドはあまり変わってなかったな。
なんて思いだしたり。

こんな近くに住んでるのに
すごく遠くに行った気持ちになるのです。