cloud nine

水表だけ広がる この場所は
空を写し鏡にしている
そこにポツリと立っている
私の動きに合わせて 世界は揺れる

今この世界は 穏やかなのだろうか
どこまでも空に囲まれる ここで
飛んでいるような 浮遊感に包まれ
淡い考え事だけが 通りすぎていく

サラリ落ちた雫と言葉に
世界は揺らいだ

溶けて消えた
青と白の 狭間の鼓動
滲む足元は 胸を割いて
言葉を 失い 立ち尽くしていた
夢見る世界 確かに今は
何度も 記憶に刻むだけで
近すぎる 愛に
ただありふれていたい


振り仰ぐしか出来ない ただ私は
今を信じ 景色を縁取る
明日にフラリと消えていく
私の眠りを妨げ 世界は笑う

立ち止まる意味は 幻なのだろうか
いつまでも足が溺れてる そこで
泳いでるような 浮流感にみまわれ
遠い月並ごとだけは 思い出せないで


ユラリ揺れる不安定な
この世界が現実

割けて見えた
傷と粉の 眩しい鏡
詰る縁部は 空を閉じて
光が 迫り 何も出来ずいた
夢見た世界 確かに今は
何度も 心を叩くだけで
遠すぎる 時に
ただ浸り続けている



雨癒に昏れる 色は奪われて
世界は広がる

浮いて光る
黒と白の 生命の鼓動
歪む視界は 瞼閉じて
静かに 感じ 何もかもが舞う 
夢結ぶ時 確かなものは
この場で 願いを祈るだけで
震えてる 足は
ただ動きたくなくて
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雨癒に

うゆに

ウユニ