エイプリルフール

悪意のない無邪気さを
身にまとっていた
あの頃の私たちは
誰かの心が傷つく音も
聞こえてなどいなかった
私が覚えてる 言葉も
だんだん増えて
いろんな思いの伝え方
表情から読み取る君のこと
少しずつ私も
自分を隠すようになったんだ

あれから私は
嘘も吐けるようになって
涙を堪える日も増えたけれど
どうしてかな
吐きたくない嘘まで
吐くようになって
本当は見破って欲しい嘘が
転がって頬を落ちていた
春の午後
これから私は変われるのでしょうか

少しずつ時間を重ね
分かるようになった
仕草や強がる癖
私が小さな嘘つく癖も
気づいてくれていたよね
本当はどれだけの気持ちを
偽り続けて
いろんな思いを隠してて
張り裂けそうな自分自身にさえ
少しずつ私は
気づいて 抑えられなかったんだ

これから全ては
嘘で忘れてもいいから
私の言葉を聞いてください
言わないこと
伝わらない所まで
託してしまって
真実を混ぜ込んで吐いた嘘は
持ち上げた頬でかき消した
嘘の嘘
ずっと好きだった
胸にしまいこんだ


気付かないままでいいから
あの時みたいに
冗談って思っている
笑みを浮かべながら叱ってよ
お願い 嘘にしたまま
明日も隣で笑いたい
誰のためなのか
それすらも分からなくなった
嘘に変わり果てた真実ですら
いつかそんな嘘も
吐かなくていいようになれるかな
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二年前の嘘を吐けたらいけない日
基にして。