欠けた満月

お月様が真ん丸になる

それまでの日々を

ただ退屈に過ごしていても

何かがほしく 羨んでも

それが私を満たしてくれるの?

簡単に手に入っても

確証がなければ

怖いままでしょう

空に昇る満月の赤に

私は怯えて 満る引力に

逆らい 潜り込み

欠けた満月の夢を

胸に秘める

ウサギさんが表れるまで

それまでの日々を

寂しさで死んでしまわぬよう

考え込んで 塞ぎ込んで

何を私はどうすればいいの?

満たされていて浸っても

頭をよぎれば

不安だけでしょう

空に浮かぶ満月の端に

私の憂いでできたササクレを

剥して 抱きしめて

欠けた満月の下で

眠りにつく

満ち欠けを長い長い夜に

私が一人で作り 繰り返して

憂いて 嬉しくて

綻びて 幸いで

空に昇る満月の赤も

空に浮かぶ満月の端も

何かが足りないままで生きていく

並べて 翻して

欠けた満月の下で

満たされている

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前に書いた満月はつかめないとか

色々考え直してみて。

幸せって何だろうね。ってお話。

というか、ただ単に

「欠けた満月」っていうのを

使いたかっただけなのですが。