屍ファンダメンタル

毎朝黒い服を着て

身なり身の様整えて

大きく列を蛇みたいにさ

這わせてうねらせ走らせて

そのまま箱の中をぎゅうぎゅうに

詰め込んでどこに行く

殺した未来の参列に毎晩繰り広げられた

可能性の想像と罪悪にかられた残像を思い出し

今日も今日とて皆様同じ様でお焼香

ねぇこれでよかったのかな?

なんて話しかける相手は棺の中

死事に口はなし

なんで こうなることを想像もできず

その上で覚悟が出来たなんてさ

今も未来が私を殺しに来るよ

毎朝暗い顔をして

着の身着のまま愛せれず

それでも虎の威を借りてさ

合わせて遣わせ侍らせて

止まらない 孤独感だけどんどんと

背負い込んでどこに行く

殺した来世の餞別に毎朝繰り広げられた

可能性の再考とただ今日の穏やかな流れに浸り

今日も今日とて皆様同じ様で御所望

ねぇこれでよかったのかな?

なんて話しかける相手は屍だった

思念に手を放し

なんで こうなることを想像もできず

その上で未来が見えたなんてさ

今も歴史が私を殺しに来るよ

何かを立たせる為に捧げた

どこかで思いを遂げるために費やした

その身は

どうして、こうなることも分からないままで

素晴らしんだ 美しんだ

奇跡なんだ 発展なんだって

ずっと ずっと ずっと ずっと

僕らの幸せの維持の生贄は

ねぇこれでよかったのかな?

なんて話しかける相手は足元にいる

屍に手を伸ばし

なんで こんな世界を受け渡したんだ

責めることできずに想像もできず

今も明日が私を殺しに来ては

ねぇそれがどうしたんだよ!!

なんて罵声投げる相手は心の中

さようなら 手を放し

過去も 夢見た明日も踏み台にしてさ

その上で覚悟を決めたなんてさ

今は自由を私が愛しに行くよ

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なんだか昨年大学院をやめる、やめないって

わめいていた時に、届までもらっては

結局辞めなかったのですが

その時に届をもらって初めて選択したって思えたんです。

進学とかで色々と選択する場面は人生で

色々あったはずなのだけれど

終わりまでを想像して

終わりからを想像して

その上で、色々なことを加味した上で

選択したってことが人生で初めてのような気がして。

色々と切迫していたんです。って。

理系の大学にいてこれ以上技術が進んでも

それを完全にうまく使いこなせる社会なのか。とか。

ここで技術だけを追い求めても意味がないんじゃないか。とか。

文明が発展するたびに

それが社会に進出するたびに

入る亀裂みたいなものが嫌いになって。

遠くの誰かと話すためにできた電話が

今じゃ社会を維持するために

誰かを呼び出し遣わせる道具になって

気軽に誰かと絡むためにできたインターネットが

今じゃ互いを監視し保守して機密にして

何かわけのわからない構想が出来て。

でも、元に眠っていた純粋な思いの部分でつながってきた歴史を

その身をささげて守られてきたものの

さらにはその身が枯れ果てた屍の上に

どこにいても立たなければいけないのなら

どこにいても変わらない。

むしろ、自分がその屍と向き合えなかったことに

いつか後悔するんじゃないかと思って

自ら終わりを迎えることをやめたのです。

そうやって覚悟を決めても

やっぱり予想できない方向からの侵攻があって。

その時に身をささげ屍になるのもいいし

退けてほかが立つならそれでもいいかなって。

それを選べる時点で十分自由なんじゃないかなって思いまして。

だから、燃え尽きても構わない。