バイキング

人生を味付けしてみて

ちょっとずつ自分で食べていく

好きなものだけなら早く食べ終わっちゃうから

あちらこちら手を伸ばしては

味わっていくのが醍醐味ならしい

突然に放り込まれたバイキング

選びたい放題の取り放題なはずなのに

本当に食べたいものがそこにあるのかもわからないまま

人によるおいしさの基準だけ耳年増で

さぁたんと全部ご賞味あれ!!

そんなこと言われても

制限時間もわからない

それよりもここがどこで

どれくらいの広さなんだって

まずはそこから教えてくれよ

全部を食べ切れるような

ちょっとでも自信はないからさ

見たこともないものに気を取られちゃってても

無駄には膨らませないよう

警戒していくのは実に僕らしい

突然に限定品のハンティング

選びたい放題の取り放題なはずだけど

必死に食べたいものかそうでないのかもわからないのに

人によるおいしさの基準も煩わしくて

ねぇそれを僕に食べさせてよ!!

それは美味しいんだろ

素材そのままを渡されて

それ自体 味気はない

どの具合に扱うんだって

まずはそこから教えてくれよ

自分のためでも

誰かのためでも

人のためでなければ

味気ないものなら

調理するために握った

その包丁を誰かに刺してしまわぬよう

手に入れた自分の調味たち

それの味を確かめ

万人受けする調理も

気ままな調理法も

どの具合も腕次第だって

まずはそこから始めてみよう

------------------------------------

自由と不自由の不釣合い。