文を。

今日を終えて静か そっと

どんなことを考えて眠りにつく

考えすぎる君のことだ

どうでもいいと笑えないままで

「死んでしまいたい」が呪われ蝕まれて

「消えてしまいたい」にいつか成り果ててしまうことを

僕は確かに知っていたはずなのに

誰かと違う それだけの不安が

誰かとつなぐ それだけの日々が

引き返せない壁になって

君を取り囲んでいる

「消えてしまいたい」って部屋の隅で

嘆く君がこの夜に飲み込まれていくように

「消えないでいてよ」って部屋の隅で

祈る僕がその夜に彷徨える繰り返しだ

それをただ忘れないように書き記した

懺悔でも 歌でもない この文を。

言葉にしてしまえば きっと 

どんなことも綺麗になるだろうから 

その儚さに魅せられては

自分の醜さも忘れるんだ

心と心を照らし合わせることは

手と手と頭を合わせて慈しむ様な行為

そんな風に思えてしまうせいで

誰かと同じ それだけの安心が

誰かがほめる それだけの吐露が

優しい子守歌になって

君を泣き止ませている

「止めてしまいたい」って僕の肩で

泣いた君がその朝を拒み眠るままでいて

「僕もそう思う」って君の耳に

話す僕は上手く答えられないことを悔やむ

それをまた思い出して答え考えた

赦しでも 歌でもない この文を。

「消えてしまいたい」って部屋の隅で

嘆く君をこの夜の間に探し出せない

”消えないでいてよ”って部屋の隅で

黙る僕がその朝を連れてくる繰り返しだ

それをただ忘れないように書き記した

祈りでも 詩でもない この文を。

歌えない 行き着かない この文を。

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最近ずっと考えていることがあって

それに答えが出そうで出ないような

そんな鼬ごっこをここでしているようなきがする。