ゲシュタルト

痛みが続いても 辛くなかった

そうであることが 普通になった

知らないうちに 強くなった

そう思うことにしていた

正しいことに すがりたくなった

正しいことが 最後にあった

間違うことさえ 正しくなった

そんな魔法を求めていた

 

いつも許しが欲しく まだ動けないまま

同じような 日々が続いた

途方に暮れるだけの毎日が並んだ

それを眺めているうちに崩れ始めた

何が崩れたかも 元の形も

分からないままで

元の形が正しいかさえも

呼吸が続くのに 苦しくなった

正しくしようと 思っていた

意識するほど 辛くなった

何も考えられなかった

正しいことが 分からなくなった

そうと思うのが 正しくなった

知らないことが 怖くなった

それでも答えを求められた

空っぽの身体から何も出せないまま

未来の中から 希望が落ちた

手を伸ばす必要もなく足元を見ていた

それを拾い上げる前に崩れ始めた

離れ見過ぎていた 元の形と

今見ているもの

二つが二つ求めてたものか

名前も知らない 星が落ちた

それだけのことなのに毎日が途切れた

正しいことさえも崩れ無くなり消えた

何が消えたのかも 元の形も

正しさ消えれば

その裏にある間違えかさえも