夏霞

夏が騒ぎ出した

それに掻き立てられるように

疼き出して 止まらなくなるのは

随分と久方ぶりのご無沙汰ぶりで

ゴキゲンなままでいようぜ

汗が滴って 濡れて

すぐに乾いてしまう

蜃気楼を伴う 4号線沿いで

何を求め続けただろう

暑さに五月蝿さを相俟って

疲弊した 干からびたような 思い事ばっか

なんでこんな自体なんだといえば

騒がしさと対になった静けさの影とやらに

頭がたれて目が行きがちだから

夏が静まって

そこに掻き集めてるように

ド振り出して 止まらなくなるのは

随分とめちゃ土砂降りの雷鳴鳴りの

フキゲンなままでいようぜ

雨が滴って すすれ

落ちて砕けてしまう

雨霧濃く伴う 鉄塔線沿いの

窓を見つめ続けただろう

霞に静けさが相俟って

露呈した 枯渇した様な 願い事ばっか

なんでこんな自体なんだといえば

騒がしさに置いていかれ静けさの影とやらに

身体もたれて夢見てがちだから

我が儘な騒がしさと静けさ

どちらももうお腹いっぱいて頃合い

今も見続けただろう

瞼に寂しさが潤って

否定した 渇望した様な ねだり事ばっか

なんでこんな自体なんだといえば

騒がしさに寄り添っていた愛しさの影とやらに

頭が冴えてゴキゲンなままだから