うたかた

ねぇ 私たちは
生きている世界が
違っていたのかな?

言葉交わし そして
分かり合って から
触れ合って 今
同じ時間の中で
息をしていたのに
貴方にしてあげられることが
私の世界では一つも
見つけられないの

どうか どうか
がむしゃらに願った夜に
弱さと引換えの 大切な雫の中で
せめてあなたが振り向かずに
進んでいく姿が映し出されるよう
そんな夢を見るよ


そう 私たちは
刻む歩幅が
合わないままで

置いて行かれ そして
追いついて から
置いてって ほら
歩幅違うところに
惹かれたはずなのに
互いに合わせようとしていて
足元覚束ないままで
躓いていたの

どうか どうか
ひたむきに繕う朝に
怖さと引換えの 柔らかな秘密の中で
せめて貴方が望むまま
歩き出せる 明日が迎えられるよう
そんな今日を待つよ


これまで積み重ねてきた
砂時計のような日々が
今 思い出しては触れられず
水面に浮かぶ泡のように消えていく

私の世界で見つけた最初の
貴方のためも これで 最後でしょう


どうか いつか
ひたすらに繋いだ日々を
青さと引換えの 大切な紡ぎの中で
せめてあなたを思い出し
笑っている姿が映し出されるよう
そんな夢を見るよ


そんな夢も 消えてしまうかな