オアシス

アスファルト
空に帰した
私の伸びきった影

色を失った
危険を知らせるもの

流れる汗に
木々の隙間は
寂しげに映えて

ゆっくりと伸ばした手
陽炎の先でまだ
取り残されている
涙拭って


はしゃぐ声
水を飲んだ
私の乾ききった喉

風を割いてった
速度を上げていくもの

舞う前髪に
砂の乱舞は
傷つけてくだけ

ゆっくりと重ねた手
終わりをただ祈り
今を繋ぎ止めて
細い指で


ゆっくりと離した手
湖に伸ばした
取り囲まれている
エメラルドに
・・・・・・・・・・・・・・・・・
現実の知りうる全ては
未来の現実に追いつかないから。

過去を推測するだけも頼りなくて。