2013-01-01から1年間の記事一覧

ruins

凍ったまま 透明な朝 黄色に染まる世界で ただ 一人 降り注いでいる光の柱を 目を擦すり 見ていた 吹きつける 風に攫われた あくびを もう一度取り戻して 呼吸が整ったら 始めようか 幾らかは 慣れてきたけど 心は 理解してくれなくて 弱く 折れそうな 気持…

砂の城

初めからここにあったような 初めから何もなかったような 今また私はここに立ち息をしている 何かを失ってしまったような 何かを忘れてしまったような そんな事さえも分からないほど時が過ぎ いつか私の知らない未来が 誰かを助けて 誰も助けられない それを…

about around spring of winter

かざしたら透き通る掌 温かいけど身体は震えて 寒さを覚える気温に 身に覚えのある感覚 少し張り詰めた空気の中 期待も焦燥も闘争も含み 打ち破るように 揃わない足跡を 綺麗に並べて 乾いた風を抱いたまま駆け出す 喝采のような その隙間ない足音に 君の手…

なんとなく、

なんとなく、何かを思っていて なんとなく、何かを祈っている。 なんとなく、何かを憂いていて なんとなく、何かを追っている。 なんとなく、何かを押し付けて なんとなく、何かを拒んでいる。 なんとなく、何かを嘆いていて なんとなく、何かを続けている。…

サイレンサー

今両手で構える その銃口の向き先 すべてを無に返す 音もなく 終わるでしょうからね 夜に響く一人泣きサイレンサー まだ締め付けるこの胸の痛みも 積み上げられる空の銃弾と まだ残っている憎悪の塊 今一つ装填し 感情を切り替えては 再び放つ 声を殺し打ち…

ライディングノート

包まった眠りの中で 身に纏った白いテープを ぐるぐるに巻き付けた私は 動けないで ただ 見つめている 軋みゆく 腕も足も 悲鳴も上げないで いつか割れる音だけが 辺りに響く 切って どこかで切って 断ち切ってよ その白い綻びの中で 私はまた息が出来るから…

さようなら。

眠い目を擦りながら 少し疲れた身体が求めている どこでもないその場所は いまでもない時間を流れていて 虚しさだけが椅子に縛り付け 何かを成し遂げても 何もならない今が少しも君に触れず 滲んだ景色の向こう 許されもせずに 許しなどありもせず 時を追い…

曇天に月

夜空を見上げ 私の手の届く星明りは いったいどこにあるの? 閉じ込めた思い 強く軋んで 星座さえ今じゃ 上手く結べない 道を照らしだすものは 街灯だけで 誰かの灯りを求めている 街角で笑みを浮かべて 曇る視界に溺れ惑わない 月も揺らぎ出す 水の溜りを揺…

The sky is the limit

こんな狭い箱庭で ただの細いレールに繋がれて それでも世界はこんなに 広いだなんてね笑ってた 動き出したら関係ない 上も下もなくなって 地球を半回りしたら 私はその下にいるはずよ わからない その空が1つで 繋がっているなんて ねぇあの青空 捕まえて …

秋雨前線

勘違いした 昨夜の話は あれ以降 僕が一人で考えたもの 朝起きても 考えてしまう 引きずり過ぎた 予報は停滞していた 滲んだ手 緩んだ足 掴んだって 滑べる口元 何よりも素直だったのは 身体だけで 心までも軋んでいく か細くて僕のために放った言葉は 連日…

daydream

I want to ring BELLS of all over the world and sing in BELL's rhythm. But I was asleep in all day. You didn't wake me up for a week. And therefore I could see the daydream. It's not with I'm waking in the day. I couldn't notice that I'm sl…

その時は手を握ろう

貴方の為に 捧げられる 言葉と思いを探している 濁りきった思考の海でなく 透き通った朝露のような 雫を言の葉に滴らせて 今はまだ 貴方を 愛せずにいるとしても その目だけは 離せなくて 心だけが ずっと 彷徨っている 夜と過去を 照らす星だけは 今日も輝…

Clear

流れに乗ってって それで 辿り着く場所なんてもう 乗り始めた時から 分かりきっていたんだ 流れてく風 感じ 向かい風だけなんてもう 乗っかっているだけだから 分かりきっているんでしょ? どこか探さなくちゃ 次を選ばなくちゃ どれも自分で 決めてなんて来…

あの夏が待っている

夏が干からびていた 長い道路の逃げ水 それは私の心を潤すものでもなく 深くまみれた湿度に 微温くべた付く首元 それは私の乾いた喉まで纏わり付き このまま日差しに打たれ 気が遠くなりそうなとき 瞼の裏かすめた 黄色ひまわりの一面 照らすあたりの景色 戸…

神様

神様 私 生きとしてても いつか 消え行くその時を思い 呼吸を 止めて 泣き出していて 何も 気付かないで生きていたい 神様 きっと 私は見えず 祈る それさえも定めの命 道程 遠く 踏み外しても 生きが 続くのなら構わないよ 貴方が 残した 道標の途中 道が …

愛している。が足りない

最近、「何も出来ない時間」が好きだなぁ と思い始めた。 電車の中で短編小説で一つの短編を読み終えた時 次の駅が目的駅であり、次の短編に進むのも 切りが悪いし、とりあえず本を閉じて佇む時間とか。 夜中眠れずに、しかし、なにか事を始めては それでは…

さぁ座って。

何か思いついてPC画面の前に座り 文字を打ち込みはじめる。 次第に文になっていくただの文字列の途中で 文章とも呼べないそれを見つめて消していく。 きっと鉛筆でノートに書きだしたのならば とりあえず一回は書き終えたかもしれない。 ボールペンであれば…

藍色の瑠璃辺

落ちて 沈み そのまま なくなった。 瑠璃色を抱きしめたはずの 息は煙たがられて 遠く無人島の岸辺にて 身を潜めているよ。 それが届くのはいつだろう。 それを待ち望むのは誰だろう。 打ち上げられて被弾する 悲しみの乱れ打ちは流星だった。 私はあの夜に…

愛故に愛し

例えば大事なこととか 言葉にして伝えられなくて その理由を深く考えこんだりする なんでこう思ったんだっけ なんでこうしたんだっけ そう理由を考えてたら 余計に言葉詰まっていた その問題点は難しいことじゃなくて 理屈をこねてもどうにもならないんだ 間…

拝啓、夜が明けない日にて

どうか寂しくなる夜の間だけは その夢の側で眠らせて 朝目が覚めたら 毛布をくるまって 一人で泣くのかな? 夜を迎えに行こう どこに問おう とりあえずここから抜けだして 夜が明けない日にて 僕は何を思ったのかな 通り越した白線も 等間隔の路側灯も 少し…

それは既に心細くて

駅を出て、駐輪場までの道を歩きながら少し思う。 自転車が盗まれているのではないだろうか。 自転車は駐輪場に停めてある。 駐輪場。管理者が不在の駐輪場。 駅から十分ほど歩く駐輪場。 大手チェーンの駐輪場。 月極の駐輪場。 私しか契約者がいない駐輪場…

甘味物が足りない

私は甘いモノが好きである。 どのくらい好きかというと スーパーで248円くらいの値段で売っている小包された チョコ一袋を開けて二時間くらいで食べるくらい好きである。 ワンホールのケーキを一人で食べるくらい好きである。 姉が買ってきたチーズケーキが…

夢を落とした話 後編

夢を落とした話 中編

夢を落とした話 前編

夢を落とした。らしい。

whiteout

もしも私の心が壊れやすい ガラスなら 今頃は砕けて それはそれは綺麗な 光を放つのでしょう 通り過ぎる風も 色を奪って 透明なはずの 空気も 線を書いて 止まったように見えた 歩き出す その先の線 1つ1つが 私を切り裂いていく 夜は静かで 傷が付かないの…

ワタシ式ドロップス

笑顔で箱をシェイクして 飴玉カラカラって鳴っている 色鮮やかな八種類 混ざり合っては芳しフレイバー 「おいしいものを食べるのに 理由はいらないでしょ?」 そう言って食べてくれた 私は選び放題 薄荷だけが先になくなっていた シェイクし過ぎたせいで 全…

ごめんなさい。

人に優しくされた時に 「ごめんなさい。」と言うよりも 「ありがとう。」と言う方が 互いに気持ちいいと聞いたけれど 私はまだ貴方に 「ありがとう。」と言えずいる 「ごめんなさい。」が零れて 全て諦めたみたいに 部屋の隅っこ うずくまる 私を 貴方は 責…

羽のない夜

僕たちはいつの間に 羽を持つようになっていた 寒い冬も凍える事もなく どこまでも断ち切れない僕ら 孤独を包む闇の中でも うまく飛べるはずなのに 羽のない夜に 一人 泣いて 僕は飛べなくて 世界が眠る速度で 涙が落ちる 一人では 何も出来ずにいること 本…

ポケットワールド

潔く 諦めるには あまりにも 重すぎて 逃げ出す事も ここからじゃ 遠すぎて 締め付けて せめて生きている実感を 今の僕らには 目を閉じて 想像するしかなくて 夕日より 赤色に染まる その景色を 君はどうみていたのだろう いまから 届けるには この空に 思い…