君と僕

君が本当に大切なものを信じられないせいは

もしかしたら 僕らの口をついて吐く

「大切なものは目に見えない」

それに気付いてしまった

唐突に答えを見せつけて

正しさを振りかざして

今日も誰か傷つけてきたのか

目に見える全ての事が答えだとして

僕らがそこにたどり着くまでの解法は

今どこで泣いて彷徨っている

悲しげに「それも愛だ」という

言葉ですら不確かで答えだった

君が本当に大切なことを伝えられないせいは

もしかしたら 君の中に住み着いている

「伝えられないのかもしれない」

それが不安にさせた

漸くに言葉を掘り出して

気持ちさえ包み込んだ

今日も自分を隠してきたのか

例えば僕が送ったそのメールさえ

君の手元にたどり着くまでの道のりは

今君を探して彷徨っている

それなのに「君に届く」といい

信じてやまないままの心だった

僕の中で生まれたものを君に届けるのには

君の居場所を知っていることで

僕の居場所から送り出すことが必要だったから

受け止める全ての事を映し出すため

「君」と「僕」という形を与え結ぶよう

でもほらそれを繋ぎとめるものは

「君と僕」それぞれなのだから

形を留めることが出来なかった

受け渡す僕の今持つ答えのすべて

愛とは絶えずたどり着くまでの間にいて

赤い糸のよう2人繋げている

誇らしげ「それが愛だ」という

言葉ですら不確かで答えだけど

君は「大切なものは目に見えないんだね」と笑っていた