砂時計

この手の中に収まるものを

全て翻して 再び音も立てず

時を刻み始めるは 砂時計

落ちていく間

その時だけをうまくつかめないで

積み重なる過去に

覚えたのはささやかな

焦りと儚さ

降り注ぐ粒にさえ思いを滲ませる

せめて思い出が香りと共にあったのなら

過去に感情だけを残しても

うまく繋ぐことが出来たのにな

変わり果てることもないのに

積まれて増えていく 秒も分になれば

一粒の意味も変わる 砂時計

過ぎた時間だけ

塊になり果ては変わり果てて

これから降る粒に

覚えたのはささやかな

祈りと眩さ

降り注ぐ前にさえ思いを辿らせる

せめて思い出と未来が共にあったのなら

今に惑うことなども無いままで

うまく生きることが出来たのかな

降り注ぐ粒にさえ思いを滲ませる

せめて思い出が香りと共にあったのなら

過去に感情だけを残しても

うまく繋ぐことが出来たのかな

降り注ぐ前にさえ思いを辿らせる

せめて思い出と未来が共にあったのなら

今に惑うことなども無いままで

うまく生きることが出来るのかな