人喰い

進む日が増えて重なるごとに
僕らの思いも同じように
重なるわけじゃなくて

ゴミ袋に投げた声を
また引き出しては
ガムをとる紙くずにするような


あぁ嘘喰い
僕らが背負った盾の
重さを知ることはできたけど
夢喰いに取られてしまった
不幸の請いは剣であって
もう戦うこともできない
泣くことさえ泪喰いに会った日から
枯れて出来なくて
強さが欲しいと思ってたのに


進む地が増えて分かれるごとに
僕らの譬えが同じように
分かれていくはずで

笑ったふりを棚に上げ
ひきつった顔見て
鏡を叩き割りたくなるような

ねぇ時喰い
僕らを恨んでいたのは
未来じゃなくて空っぽの過去だ
虹喰いが見せてくれた
地上に突き刺さるそれは
希望に続く階段でなく
願うことさえ星喰いに会った日から
染められてしまい
誇りが欲しいと思っていたのに


やぁ言喰い
僕らを縛って絡むは
自らが招いた約束事で
紙喰いの信じるとおり
無形に寄り掛かれたならば
言葉を重ねずに済むだろう
叫ぶことさえ声喰いに会った日から
飲み込んでしまう
勇気が欲しいと思っていたのに
でも人喰い
僕らが粘って図るは
生きていく上での報いだとし
それでも気付きは罰で
責任に足を掬われる
庇いはせずとも捩じ伏せて
かわりばんこで紡ぐ歩みのそばで
お休みと言うよ
明日が欲しいと願えるうちだけは

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○喰いは十個になること決定。

総まとめに当たるものが
先に出来ました。

完成するといいんですが。