虹喰い

ねぇそこから見える景色はどんな青色?
僕も一緒に見せてよ


世界中を探し回ったって辿りつけそうに無い
その場所には魔法以上の輝きが
あるって信じているから

「ここまで来てごらん」
追いかけたって追いつけやしないのに
目の前に現れては僕をからかうんだ

どこから辿っていけばいい?
すぐに消えてしまうから
いつも見つけ出せないままで


奇跡の術を知っている僕には
虹を作りだすことは簡単で
君とはまた話せるよ
けれども描いていた
虹は小さすぎて
僕が居座れる所じゃなかった



見えないものを見ようとする僕ら
橋を造り出すことは簡単で
僕らを癒しているよ
誰が為に弔いて
楽であるようにと
祈り 降り注ぐ陽を浴びている



現世中を歩きまわったってめぐり合えそうにない
その場所には永遠以上の瞬きが
流れると分かっていたから

「足元見てごらん」
透き通っていく見えてきた端っこを
滑り落ちてしまわないよう攀じ登っていく

約束をかわしておこう
一人泣いてしまっていても
忘れさせようとしないで


架かる筈もない夜の虹は
星が音符みたいに乗っかっていて
僕らにしか分からない
音色を奏でたんだ
夜は大きすぎて
僕が寂しがっているだろうから

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死後の世界を考え方って本当にすごいと思う。
宗教観云々は置いといても死んだ後の世界を
創造するなんて。

もとより、それが死んだ人の為よりは
生きる僕らの為なんだと思ったら
少し寂しくて、温かかった。