遠距離恋愛

「大丈夫、少し遠くなるだけだよ」

「心の距離は離れないから」

なんてありきたりな台詞しか

思いつかなくて

それなのに君は

「遊びに行けばいろんなところ行けるね」って

出不精は僕をからかいながら笑っていた

暗闇の中で見つける光みたいな君の笑顔が

僕の希望でそれでいいと思えた

僕の所へ来るたび 僕よりも詳しい君が

どこへでも連れて行ってくれる気がした

どこにでも行ける気がした

「大丈夫、僕のことは忘れてよね」

「新しい幸せ見つけてね」

なんてありきたりな台詞さえ

口にできなくて

それなのに君は

「君がいるなら天国も怖くなくなって

胸張って会いに行けるようになるから」って言った

暗闇の中で見つけた光みたいな君が太陽で

僕の体を照らしているみたいで

月のように淡くて 欠けてしまう脆い僕を

いつまでも見守ってくれる気がした

いつまでも生ける気がした

でも その度に 抑えた弱音も

ひとり 隠れて こらえた涙も

今更 君から 溢れて 

青い海の上に 君の頬の代わりに

星を流して 照らしているよ

水面に浮かんだ君の顔

永遠みたいな距離に

まだ僕は恋して

君は愛せてるかな?

僕を思い出にして

思い出していて

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現在進行形で連なる出来事を思い出にしてしまうと

丸ごと過去になってしまうような気がするけれど

感情が動いた出来事を

一つ一つ切り分けて思い出にして

思い出すことっていうのは

かなり、かなり、重要なんじゃないかなって思う。

だってちゃんと思い出にして

思い出さないといろんな気持ちを忘れて

今だけを見つめ続けちゃう

視野が狭い人になっちゃいそう。