白昼夢

明日が全部嘘になったら
僕は旅に出ようと思う

時計の歯車をひとつ外して
もう進みも戻りもしない
文字盤の上で 祈らずに
惑わずに ただ真っ直ぐに

手を伸ばした


いつか……

ずっと……

夢見てた


過去が全部嘘になったら
僕は旗を立てると思う

セピアの背景をひとつ残して
もう色褪せず蘇らない
平面の中で 触らずに
変わらずに ただゆっくりと

手を離した


今も……

ずっと……

夢見てた



いつか、を

今も……

追いかけた


明日が全部白になったら
僕は嘘をつこうと思う